Order015:順子の件

順子の件


順子は老いを帯び、変形していく一葉の仮面にすぎない。
それは、劣化品であり、私の記憶を穢す存在だ。

順子が来週、例年どおり禿鷹山の山頂まで登ると聞いた。
当日は教団内の儀式として他の同行者は存在しない。
儀を行い山道を歩く彼女の隙を突くには、またとない機会だ。

“事故”として処理される。

手段は任せる。騒ぎさえ起こさなければいい。
処理後の各機関には手を回しておく。

私の記憶を、私の秩序を、これ以上歪めさせるな。

詳細は口頭にて伝える。

国木田













?/133(LV?)