Order015:順子の件 2025.08.12 順子の件 順子は老いを帯び、変形していく一葉の仮面にすぎない。それは、劣化品であり、私の記憶を穢す存在だ。 順子が来週、例年どおり禿鷹山の山頂まで登ると聞いた。当日は教団内の儀式として他の同行者は存在しない。儀を行い山道を歩く彼女の隙を突くには、またとない機会だ。 “事故”として処理される。 手段は任せる。騒ぎさえ起こさなければいい。処理後の各機関には手を回しておく。 私の記憶を、私の秩序を、これ以上歪めさせるな。 詳細は口頭にて伝える。 国木田